ずっと不思議に思っていることがある。
このインターネットという巨大な生き物は、わたしよりわたしを知っているのではないか。
インターネットで調べものをしていると、ふと広告が目に留まる。
目が留まらずにはいられない、とも言う。
そしてひとつ、身震いをする。
どうしてわたしがごみ箱を欲していることを知っている?
どうしてわたしがキッチンに合う白を基調としたスリムなごみ箱を欲していることを知っていて、条件に合うごみ箱ばかりおすすめしてくるんだ?
あまりにドンピシャすぎて少し恐いくらいだ。
一週間前に一度検索したからか?
旦那は昨日話した話題すら覚えていないというのに。
しかしこのような広告が1週間、1か月、1年と続くと恐いという感覚はほとんどなくなる。
むしろ待ち望んでいる自分がいる。
Facebookをしながらも、広告のスペースを楽しみにしている自分がいる。
わたしは今日もおすすめされた広告に目を奪われる。
ああ、今日も素晴らしくわたしの好みばかりだ。
広告をクリックしながらそっとこう思う。
ビッグデータよ、ありがとう、と。