」で便利でお安く。私の家は貧しかったです。子供でもそれはなんとなくわかっていたので、欲しい物があっても、わがままは言いませんでした。高校生になり、進学先を決めなければいけない時期の話です。私は学校の勉強は頑張っていたので、成績が学年トップクラスで、特に数学と理科の成績がよかった為、理科の先生から理系の私立大学の推薦を受けてみないか？と言われました。
その大学のパンフレットを渡され、見てみたら、ものすごく魅力的な大学でした。でも学費を知った途端、躊躇してしまいました。実家から通えないので一人暮らしもしなければならなく、絶対に無理だと諦めていました。しかし、母が父に話してくれたようで、ある日、父から『そんなに行きたいならこの家売ってでも行かせてやる』と言ってくれました。そんな父は仕事中の突然の事故で亡くなってしまいましたが、本当に感謝しています。ありがとう。
