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小説感想・書評「アルジャーノンに花束を:ダニエル・キース」ネタバレ注意・原作を読んで一番驚いたのは、作者が心理学の知識を巧みに利用して描いている主人公の描写です(レビュー)。 #読書


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あらすじは知っていたけれど…アルジャーノンに花束をに込められたダニエル・キースの技術

先日、電車の乗り継ぎで時間が余ったため、ドラマではあらすじを知っていた「アルジャーノンに花束を」を購入しました。
チャーリー・ゴートンの稚拙な文章から始まる出だしは、時間があるとはいえ、読み進めるのに苦労を要しましたが…すぐに物語の魅力に取りつかれました。

原作を読んで一番驚いたのは、作者が心理学の知識を巧みに利用して描いている主人公の描写です。
IQの変化に伴うチャーリー・ゴートンの心の変化は滑らかに描きつつ、いつの間にか作者のトリックに引っかかっているような印象を受けました。
変化前と後のチャーリーは同一人格だと思わせておきながら、物語の中盤では2人のチャーリーが彼の中だけに存在するようになります。
知識を得たチャーリーは以前の自分の存在を拒否しつつも、いずれまたIQが下がることを受け入れると…いつの間にか以前の人格に戻り、チャーリーにしか見えていなかった自分の幻覚も視点が変わっていたのです。

この題材を、一人称で描くのはとても技術のいることだと、読み終えて感じました。
作者が心理学を学んだ経験があるからこそ、このような独特な世界観を生み出せたのではないかと思います。

近所の本屋にダニエルの他の作品がないかどうか、今夜にでも探しに行きたい衝動に駆られるほど、良い作品でした。
いずれドラマもまた見返してみたいと思います。

☆今日のブログ飯(パチスロで8000円負け)

想像では修羅場になるはずのシーンが何回かあったのですが、夫婦ダブル不倫のせいか修羅場らしいシーンにはなりません。

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