『少林寺拳法』((財)少林寺拳法連盟):少林寺拳法とは何か
日本武道の一角を担い、今や多くの経験者がいる少林寺拳法。ですが、その実態はあまり知られていないのが実情です。本書は(財)少林寺拳法連盟が「少林寺拳法とは何か」を多くの人に知ってもらうため、少林寺拳法の歴史と理念、そして基本的な技法を解説している1冊です。
少林寺拳法は中国の武道かと思いましたが、なんと香川県を発祥とする人づくりをモットーとする武道だそうです。その理念として、愛と力双方が必要であるとする「力愛不二」、肉体と精神の合致を重視する「拳禅一如」、専守防衛を説く「守主攻従」が掲げられています。どれも力や強さだけを重んじるのではなく、その目的や使い方を説いている点で共感できる部分は結構多いと感じます。また少林寺拳法の技は合理的な理論で成立しているとされていますが、本書では写真付きで少林寺拳法の基本的な技が解説されています。これを見ると、本当に合理的な理論で技が成立していることが分かります。少林寺拳法に興味を持ったら、まず読んでほしい1冊です。