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感想・書評「国銅 新潮社 帚木 蓬生著 上・下巻」ネタバレ注意・奈良時代、主人公の山口県長登銅山(奈良登り)の人足をはじめ(レビュー)。 #読書


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国堂 新潮社 帚木 蓬生著 上・下巻

奈良時代、主人公の山口県長登銅山(奈良登り)の人足をはじめ、東国からも西国からも日本中あちこちから、奈良県の東大寺に廬舎那仏を建立するために課役で招集されるという小説です。
(そこで、やっちくれ音頭を思い出しました(笑)やっちくれ音頭とは、滋賀県に残る伝承音頭です。)
上巻は、長門での課役やそこで出会う周辺の人物とのかかわりから大仏の建立までが描かれていました。
下巻は、いよいよ大仏が銅で覆いつくされ、大仏殿もできあがり、開眼供養が催されます。そして、鍍金がはじまります。
もちろん現在のように、大型のクレーンのような車両があるわけでなし、すべて人足の手によるものです。
主人公の国人は、故郷・奈良登りで、一人の僧にあっており、文字や薬草の手ほどきをうけていました。非常に興味を示し、少々の難しい文字も読み書きできるようになっていました。都に来てからも砂利の上で文字を書いては、消し、文字を読み書きすることが、ストレス発散になっていたようです。
はじめは、同じ人足などからバカにされていましたが、身分が違う役人や貴人からも、非常に重宝され、詩本も授けてもらえるようになります。
やがて、上方部からの後押しで5年の年季を終え、数多の苦難を乗り越え、故郷に帰れることになりまし。
しかし、帰路でも苦難を強いられます。一緒に帰路についた1人が襲われ、暴行されて、死に、もう1人が故郷までもうあと3日、というときに船中で死んでしまいました。
国人はとうとう1人になってしまいました。
国人は、仲間が死んでいることを船内で知られないように抱き抱えて隠しとおします。
往路では、船頭の掛け声や舟唄などの描写、港での武勇伝などが描かれており、賑やかでした。
しかし、帰路では、静かです。本当に波しか聞こえないのではないかと思うほど、静かです。
都で、仏像を建立するというとても尊い課役をしてきたはずの人足なのに。読んでいて、胸が締め付けられます。故郷までもうあと1日。国人と同じように胸が高鳴ります。
そんな苦難に揉まれながら、やっとの思いで帰ってきた故郷では、再会したい人はすでに亡くなっていました。
しかし、国人は故郷で薬草や文字について手ほどきを受けた、僧•景信の意思を次いで、景信が彫っている途中に事故に遭ったと思われる石仏への碑文、100字の彫刻を仕上げることを決心しました。
そこで、上巻でお題、下巻ではキーワードになっていた、奈良登りを出るときに、僧・景信から授かった言葉です。
①「愛する者らと相逢うな」
②「水鳥が池を捨て去る如く、家を捨てよ」
③「お前がお前の燈火。その明かりで足元を照らせ」
④「自分の仏を持て」
とありますが、④以外は守れなかったと主人公は言っていますが、そうではないと思います。
①は「逢うな」では、なく、「愛別離苦」だと私は読みました。愛しい人、大事にする物、それこそ自分の身体ともいずれは別れがやってきます。だからこそ、大事にしないといけません。それを乗り越えることによって、次の課題がみつかり、また、過去は、必要以上に振り返らないということではないでしょうか。
②も同じです。一度は「他人の飯を食え」「可愛い子には旅をさせろ」とことわざは言います。
国人は、奈良登りの銅山での課役についている間中、嫌で嫌で仕方ありませんでした。
それが、都に出てからは、早く奈良登りに帰りたい一心で、貴人の邸宅で召し抱えてもらう好条件も断わりました。そして、帰ってきてからは、一生、もうここで銅を作って、碑文を彫ると決心しました。

外の空気を吸うことで、わかる大事なことがいくらでもあります。
③と④は、大仏は尊い。しかし、自分の心次第ということだと理解しました。
国人は、この苦難を通して、すべてのキーワードを達成したと感じました。

この小説はさすが医師が書いていると思ったことは、「死」を通しての別れが非常に多いです。
同じやるなら、辛いことでも楽しみを見出し、目標を定める。いずれは、どんな人、物、自分、出来事とも別れが必ずやってくる。だからこそ、一瞬、一瞬を生き、出逢いを大切にするということを伝えていると感じました。

ありがとう寄稿。

黒岩刑事(渡哲也)の妹役、仁科明子も恋人らしき男性と登場するのですが、どうやらPART1での暗い過去の設定もなかったことになっていますね。

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